※動画の冒頭と中盤のリクエスト曲は無音です
【2019年6月20日】クスリノベ!ラジオ
ゲスト:高尾 理雄さん (株式会社CMM 代表取締役 兼 株式会社大賀薬局)
今回でクスリノベ!ラジオ2回目の登場。高尾さんは大賀薬局で勤務しながら個人で会社を経営している異例のキャリアを持つ。前回は2018年12月にパラレルワークを題材にトークを繰り広げた。
前回は大賀薬局と株式会社CMM代表取締役の2つの肩書きだったがもうひとつ肩書きが増えたと聞いたが?
パルソルテという一般社団法人。薬局の将来の足りない部分をどうやって添加していこうというところで、「これからの薬局事業をどうしていこう」とグロービズ経営大学院のメンバーと元々、研究プロジェクトとして立ち上がったが、結局、事業化しようとなり理事として参加している。今後、薬局向けのコミュニケーション研修や商品を提供していく。
薬局業界に対しての考察を聞きたいが、まず薬機法改正は実際あると思う?
実際どうかわからないけど起こる想定で動いておかないとまずいんじゃないかと思う。
現状、地域連携薬局と健康サポート薬局は別で話が進んでいるけど薬機法改正後、僕は地域連携薬局と健康サポート薬局はくっつくと予想しているが、高尾さんはどう思う?
5年後を考えると今の社会保障で財源がほぼないというのが前提なので、国の税金投下の仕方も変わってくると思う。自分の中では薬価差ゼロと言うのが前提にある。そこで何をしないといけないかはアメリカの薬剤師がやっている「薬以外のものでケア」や「薬を出すとしてもOTCで税金の負担がかからない形、もしくは保険を使わない形」での医療行為を専門家として提供していくサービスと思う。こういったところが具現化していくのではないかな。
意外と遠い未来と思っている人が多いが、実際着々と進んでると思うが
現場にいると現場の視野にしか見えないので、いろんな世界を見せるのも必要かなと思う。大阪でしている一般社団法人Plat-Cのメンバーは自分たちでコミュニティを作って外部の人間を招致してセミナーをしたりコミュニケーション研修をしたり、どうあるべきか問い続けながら自分達に振り返りをとる活動をしている。30代から40代前半の薬剤師がリーダーシップをとってどうあるべきか、しっかりやっていく必要があるのかな。
先ほど収録前に新しいビジネスを作っていく上で「ロジカルでエモく(論理的で感情的な)」と話していたが薬局でいくとどんなこと?
あるドクターが患者の手を握り「大丈夫。一緒に治そうね」と寄り添っていた。その時、これができている薬局はあるのかなと気づいた。また、僕らも治験の会社にいてデータを見てたけど、プラセボ効果ってある。論理的(=ロジカル)にこの薬ですよ、処方箋ですよってなったときに、こういった感情的(=エモさ)ってところで「大丈夫ですよ、ちゃんとこれで治していきましょうね」って一言をかけるかどうかで効き方が変わるんじゃないかと思っている。
薬というプロダクトをロジカル(=論理的)に説明して終わりじゃなくてその後の世界観を含め一緒に頑張りましょうと言えるかどうかで健康に関する効果が変わってくると?
薬を出すだけではなく、飲んだ後の経過観測やバイタルの違い、臨床に対してもう少しアプローチして積極的な関わりを持つ薬剤師を増やしていかないといけない。これは全国規模のチェーン店では無理だなと思い、どちらかというと地域のチェーン薬局が3店舗で一人の患者さんをケアできる枠組みを作って、どこにいってもその患者の情報があり、どこに行っても同じサービスを提供していくのが本当の医療者「薬剤師」としての仕事かなと。
さっきのエモさ(=感情的)でいうと一般社団法人『パルソルテ』でどういうものを提供してエモさを作っていこうとしている?
相手から話してもらうというコミュニケーションがなかなか難しいので、そこを教育していく研修をしようというのがひとつ。もうひとつは薬価差ゼロになった時に物販をしっかりしなければとなり、「パルソルテ」の中に医学修士、薬剤師がいるので、製品開発などをする。このコミュニケーションとプロダクトの2つでロジカルとエモくなるサービスを薬局へのコンサルティングとプロダクトを提供という形でとっていきたいと考えている。
患者さんにとってはコミュニケーションであっても、プロダクトとして塗り薬であっても自分が健康になればそれが理想だと思う
健康に対しての解決策はなにも薬ではなくて医者にかかるからと言って薬局の役割がないとは思っていない。病気になる前から、積極的関わりにおいて「相談先はまず薬局」と作り上げていくというのも社会活動としてしたいと思う。
高尾さんは働き方改革が必要と言っているが今の話からするとどういう働き方改革が必要?
医療用医薬品を処方箋どおり出し、監査した上で薬歴をとっていく一連の流れがあるが、ここに対して業務ではなく医療行為として積極的に関わってくること、要するにアフターケアとかそこからしっかり寄り添うことが必要。
働き方改革はいわゆるワークライフバランスではなくて職能としてこう変わるべきだってこと?
例えば多忙な医者がいて患者さんに対して全てのカルテやバイタルを確認しながら治癒行為に当たっているところを見ていると同じ医療者のテーブルにいるはずの薬剤師はもう少しできることがあるんじゃないかなと、中村さんなどの色んな薬剤師にあってそう思った。職育、職能の開発をどういう風にしていけばいいのかなと。業界にいる人間としてなんとかここは助勢させていきたいなと思っている。
職能の幅を広げるというか価値観を加えるためには薬剤師側が行動変容しないといけないが、そのために『パルソルテ』のコミュニケーション研修が重要になってくると?
同意書とるのもそうだし、ポリファーマシーに関わる時もヒアリングは必ず必要になるのでここを聞き出してなおかつ伴走して患者様に行動変容を起こしてもらう働きかけが必要。だから、この部分にコミュニケーションが占めるウエイトが大きいかなと思う。
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