※動画の冒頭と中盤のリクエスト曲は無音です
【2018年5月17日】クスリノベ!ラジオ
ゲスト:山口 洋介さん
(株式会社ファーマクラウド 代表取締役、株式会社ファーサス 代表取締役)
山口さんは薬局運営の「株式会社ファーサス」と、現場で感じた課題を※ソリューションにして薬局に提供する「株式会社ファーマクラウド」の2つの会社の代表取締役をしている。「今後、薬局業界をいけてる業界にしたい」と山口さんは語る。
※ソリューション…ビジネス、サービスにおける問題や課題を解決するためのシステム
ソリューションという言葉は馴染みがないですが具体的には?
薬局を経営して不動在庫がたくさん出ることがわかった。そこでPCのブラウザを通して共有するソフトウェア『Med Share』(メドシェア)を開発し、そのシステムで薬局同士の不動在庫のシェアリングができるようにした。他にも、薬剤師のアシスタントAI「ファーマシストオンライン」という、AIスピーカー「googleホーム」を使って薬剤師の業務負担を減らしていこうというソリューションも提供している。
薬局の経営者でありながら他の薬局にソリューションを提供していくという会社を両方持っているのはすごく不思議だと思うが、なぜそういう道に進んだのか?
製薬メーカーに7年間勤務、起業は念頭にあったが何をしていいのかわからず、とりあえずやめちゃえ!とメーカーを辞めた。薬局でアルバイトしながら筑波大学の公開講座「第二産業の改善は進んでいるのにサービス業では生産性が悪い」というコンセプトを聞いて、薬局もサービス業なので応用したらおもしろいんじゃないかと会社を作った。
企業し薬局運営を始め、そこからどんな風に転んで新しいサービスの提供をはじめた?
開局後、薬剤師は私1人で事務もいなかった、レセコン入力から調剤、服薬指導までを1人で朝から晩までやっていた。その他に、伝票整理、薬歴、会計もあり、本当に大変で「これはなんとかせんといかん!!」と。そこで機械学習でよく出る組み合わせのソフトを作った。独学でプログラムを書いて基本的なコードは自分で書いた。
棚割のソフトでどんな風に業務改善した?
よく出る薬を近くに置くことができるので、大体50%調剤時間が短縮できた。コンセプトは「調剤は短く、服薬指導は長く」。
それに棚割の分析は感覚でやってる人が多く正直、改善に結びついているのか?って話で、データで視覚化するのが大事と思った。また人によっても感覚が違うから暗黙知を共有できるかなと。
作ったソフトがグランプリを取ったと聞いたが?
デジタルハリウッド大学のデジタルヘルスアワードでグランプリを獲った。そこでニーズがあることを感じて、使えるものを提供していこうと考えた。薬局の経営課題は不動在庫、良いことしているのに損しているのは正しい姿ではないと思い、「周りの薬局の仲間同士で支える」というコンセプトで作ったのが『Med Share』。『Med Share』は薬局間の小分けが自動的にマッチングしたり、不動在庫を出品すれば他の薬局でマッチングする。
『Med Share』のマッチングの精度は結構高い?
特許出願中。よく使われる薬しか「買う」が表示されないので、基本的には表示されたものを購入しておけばOK。買う側は薬価差益が取れるし、売る側はキャッシュ化できるのでお互いにメリットがある。
AIスピーカーを使ったソリューションはどんなもの?
調剤をしながら薬の過剰や不足の感覚はみんなあると思うが、それをわざわざPCを立ち上げて一人ずつ調べる時間が嫌だった。やってる作業は定型文のやりとりなのでその会話の置き換えをAIスピーカーでした。「いつこの薬が出るの?」とAIスピーカーに質問すると勝手にリストを読みあげてくれるので効率化になる。
将来どういう世界をつくっていきたい?
日本はサービス業の生産性が低い。その中で「薬局ってめちゃくちゃ最先端のことしてる」って、他のサービス業が薬局を見学に来るとか、薬局のいい人材が他のサービス業の社長になったり、輩出される事かな。
外側から見ると「あいつら薬作ってるだけじゃん」とか、服薬指導もめんどくさく感じることもあるだろう、でも裏側ではめちゃくちゃすごい!となればすごく面白い、そういう薬局が増える世界が作れると面白い。
保守的な考えでいえば今からAIに仕事が奪われることを危惧する薬剤師もいると思うが?
AIは使える人間と使えない人間の競争が起こるだけであって、敵ではない。今までPCでもあった訳で、エクセルが人間の仕事を奪ったんじゃなくて、使える人間と使えない人間が2種類いて、使える人間が必然的に雇用される、そういう住み分けじゃないかな。今からAIを使って業務改善に取り組んだり、そういうものに拒否感なく移行できる人材が生き残ると思う。
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